Teploobmen’s diary

興味のあること、調べたことなど、雑多にまとめていきます。調べている内容の途中経過を書くこともあります。

「原油王」は忘れろ!ーこれからはリチウムだ

 金持ちといえば「原油王」が代名詞だった。しかし、その代名詞は「リチウム王」になるかもしれない。

 PC、スマートフォン、無線イヤホン・・・そして最近驚異的な株高を迎えているテスラ・・・私達の周りには、数々の充電して使える機器がある。この生活を支えている資源は他でもない。リチウムだ。

 このリチウムは、今後こうした小型の充電端末から電気自動車という大型の充電端末まで、大きな需要が見込まれている。

 投資を見込むなら、こうした長期的な値上がりが見込める資源へのポジションも考えておくべきと考え、この記事をまとめた。

(内容を追加します)

 

 

1.リチウムとは

 リチウムは、1族の第2周期に属し、アルカリ金属の中でも最も周期の小さい物質である。比重は金属中で小さく、油にも浮く。

 高い反応性を有し、水蒸気とも反応し、水素と水酸化リチウムが生成する 

 

2.産地は?

 現在の産地の殆どは、中南米に属している。

f:id:Teploobmen:20170507005852p:plain

(source:USGS Lithium Statistics and Infomation Annual Publications2017)

 このグラフからもわかるように、チリが圧倒的な埋蔵量を誇り、ついで中国、アルゼンチン、オーストラリアと続くことがわかる。ただ、ボリビアの塩湖にはチリよりも多い1300万トンものリチウムが埋蔵されているらしい。

 ただ、生産高は現状オーストラリアが世界一な模様だ。

 

3.充電池以外の利用法

 充電池の活性物質として利用されるリチウムだが、意外な利用法もある。なんと核融合の原料でもある

 というのも、核融合に用いられるトリチウムは自然界からの精製がほぼ困難だ。そこでリチウムに中性子を当てることで核反応を起こし、トリチウム(T)を取り出すプロセスが検討されている。

{ \displaystyle ^6 Li + n → T + ^4 He +4.8MeV }

{ \displaystyle ^7 Li + n → T + ^4 He -2.5MeV }

核融合炉 - Wikipedia

 リチウムの精製方法が電気を使うことを考えると、今後は発電需要からこうした用途の拡大も見込まれるだろう。 

 

4.投資法

 残念ながら、リチウムには原油や金のようにETFなどは存在しない。とすると、生産会社への直接投資となる。

 さて、今後増産が見込まれるチリに直接投資するならば、シェア25%を誇るとされるSociedad Quimica y Minera de Chileという会社がアメリカに上場している。

vdata.nikkei.com

 

 また、日本では豊田通商がリチウムの供給に関わっており、アルゼンチンの塩湖の権利を抑えたそうだ。

www.toyota-tsusho.com

 ただ、胴元はオーストラリアのオコロブレ社らしい。オーストラリアが生産量世界一であることを考えれば、こちらへの投資のほうが合理的かもしれない

 

www.orocobre.com

 

 また、電気自動車が燃料電池車やガソリン車を駆逐していくと考えるならば、プラチナのショートも適当だろう。また、発電需要から原油原子力産業への投資も妙味がある。

 

5.脅威

 こうした資源投資にとって、最大の脅威は代替品だ。

kabutan.jp

 リチウムの欠点は資源が希少であり、またGalaxyのように発火する恐れがあることだろう。これは、もともとリチウムが水分に触れただけでも発火する物質である*1という恐ろしい物質であるという特徴ゆえだ。

japanese.engadget.com

 

 この問題点は昔から議論されていたようで、古い本にも代替可能性のある電池が記載されている。代表的なものは空気亜鉛二次電池だろう。

newswitch.jp

 空気亜鉛電池は、現在補聴器によく使用されているこれを二次電池に応用するというわけだ。

 また、マグネシウムは現在鉱石から生成されているが、「にがり」の主成分として海中にも多量に存在するので比較的希少度は低い。単体分離は難しいかも知らんが。

magnesium.or.jp

 また、トヨタではアルミニウムを利用するという研究もなされているようだ。

 ただ、アルミニウムは精製にとんでもない電力を消費する。原油原子力産業にはプラスだろうが。

 

5.まとめ

 リチウムは今後需要が見込まれる資源であり、その内容についてまとめた。

 今後は、関連する資源であるコバルトや、生成装置会社なども特定していき、具体的な投資方法に落とし込んでいきたい。

*1:なので、金属リチウムは通常石油の中に保存する