Teploobmen’s diary

興味のあること、調べたことなど、雑多にまとめていきます。調べている内容の途中経過を書くこともあります。

アゼルバイジャン最大手銀行が破綻

 アゼルバイジャンという国の、最大手国営銀行が破綻した。

www.nikkei.com

 このニュースはもう1ヶ月近く前の話であり、あまり大きく報じられなかったが、個人的に重要だと考えたため、取り上げてみたい。

 

 1.そもそもアゼルバイジャンとは

 そもそもアゼルバイジャンなどという国を知っている人が少ないだろう。だが「バクー油田」や「石油風呂」は最近ワイドショーで取り上げられたりしていたため合点がいく人がいるかもしれない。

xn--tv-273a1esg.com

 地理的にはカスピ海西に位置し、ジョージア*1アルメニア、イランなどと国境を接している。

 産油国であり、直近の石油依存度は11%(Globalnote)だ。

 ちなみに隣国アルメニアを挟んで飛び地の領土があり、歴史的な係争があった経緯から非常に関係が悪い。

 

2.なぜ銀行が破綻したのか

 では、なぜ銀行が破綻したのだろう?Bloombergによれば、原油価格の下落が一つの鍵らしい。

原油価格の急落により、(中略)銀行の信用がゆらぎ、通貨の切り下げを強行したことでカザフスタンアゼルバイジャンが経済の弱さを露呈させた。

(当該記事意訳)

 確かに、原油価格の急落があった2016年1月期のGDP成長率は大幅なマイナスになっている。

 
source: tradingeconomics.com

 

 また、同時にカザフスタンコメルツ銀行への波及も懸念されていた。しかし、この少し後、カザフスタンのハリク銀行がコメルツ銀行の買収をカザフスタンの国営ソブリンファンドとともに買収したと報じられている。

www.timesca.com

 これらの行動は、銀行の不良債権を隠蔽している可能性があり、かなりきな臭い。・・・頑張ってキリル文字を読めるようにしなければ・・・

 

3.影響は?

 では、これがどのような影響をもたらす可能性があるのだろうか?

 まずは記事に書いてあるとおり、カザフスタンへの波及の可能性だろう。銀行―そして間接的にはアゼルバイジャンという国の通貨―への信認がゆらぎ、それがカザフスタンに連鎖する可能性がある。これは信用収縮、つまり景気後退を意味することになる。

 そしてもう一つ、個人的には、アゼルバイジャン原油を増産する公算が出てきたと考えている。というのも、景気後退のさなか、債権者への支払いを行おうとすれば、当然資金が必要になる。この資金を捻出するため、原油を増産する公算があるためだ。

 これはちょうど、1985年の状態に似ている。

多くの産油国は、ある程度のドルを捻出する必要に迫られる。一定の収入を保つため、価格が下がるに従って販売量を増やす必要があるため、その行動がさらなる価格の下落を呼ぶだろう。

ソロスの錬金術―p.212

  ただ、アゼルバイジャンの石油生産量自体は他の国に比べて微々たるものなので重要視するほどのものでもないかもしれない。ただ、カザフスタンまで深刻な状況になれば、カザフスタンも増産を避けられないだろう。

 

 ちなみに同様の状態になりかねない国として、ベネズエラ東ティモールなどがあげられる。今後はこれらの国も注視していきたい。

*1:旧名はグルジアだが、2015年4月より「ジョージア」と呼称する事になっている。だいたいロシアとの関係のせい。詳しくはこの記事を参照