Teploobmen’s diary

興味のあること、調べたことなど、雑多にまとめていきます。調べている内容の途中経過を書くこともあります。

中国は北朝鮮にどれだけキレているか

(前記事)

teploobmen.hatenablog.com

 

 中国が北朝鮮へのいらだちを強めている。度重なる静止にもかかわらず、挑発を静止しないどころか、中国の晴れ舞台に二度も泥を塗ったためだとされている。

 その結果、中国は「北朝鮮大使を呼び出し厳正な申し入れをした」上で、報道官は「断固たる反対と強烈な非難」を表明した。

 さらに、中国は原油の禁輸には反対しつつも、従来反対してきた北朝鮮経済制裁を行い始めている。
www.sankei.com

 しかし、これは本当に信用して良いのだろうか。前回、北朝鮮製石炭の輸入を停止する制裁のとき、中国は北朝鮮製石炭の輸入を増加させ、実行に移したのは今年2月に入ってからだった。

 

www.afpbb.com

www.nikkei.com

 中国がどの程度本気なのだろうか。つまり、本当に中国にいらだっているのかどう判断したらよいだろうか。これは、「外交プロトコル」として報道官たちの発言に散りばめられている。日本だと「遺憾の意」だとか「憂慮」だとかそういった言葉だ。

gakumado.mynavi.jp

 しかし、探してみても中国の外交プロトコルの一覧はなかなか見つからない*1。そこで、過去にあった事件とその時発せられた外交プロトコルを調べ、現状中国がどの程度苛立っているのかを調べてみた。

 調べた内容

尖閣問題の外交プロトコル

・その他日本の報道に上がった外交プロトコル

北朝鮮問題に関する外交プロトコル 

 なお、調べるに際しては購読している日経新聞を中心に調べた。

プロトコル一覧

 発言を下の表にまとめた。見やすい(筆者の主観)ようプロトコルごとに色分けした。色の濃さは表現の強さを表している。

1.過去の発言

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2.その他日本の報道に上がった外交プロトコル

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3.北朝鮮関係

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今回の抗議はどのレベル?

 さて、今回6回目の北朝鮮で行われた抗議行動は次の通りだ。

・「断固たる反対と強烈な非難」という声明

・大使を呼び出した上で「厳正な申し入れと強烈な抗議」

 「断固たる反対」中国にとって都合の悪い行動を起こされたときによく用いられる表現だが、「強烈な非難」は香港活動家尖閣諸島上陸事件の他に外交で用いられている様子はない*2。これらを組み合わせた「断固たる反対と強烈な非難」という声明はイギリスのテロ事件が起きた際に習近平が発した言葉であり、強い糾弾の意図が伺えるる。

 

 また、核実験等について大使を呼び出すのは通例*3のようだが、今回は「厳正な申し入れと強烈な抗議」が行われており、異例の抗議であることが考えられる。この「厳正な申し入れと強烈な抗議」は、石垣市議が尖閣諸島に上陸した時にも行われた。

 

結論

 以上のことをまとめると、次のように言える。

 中国は、北朝鮮の6回目の核実験について、少なくとも尖閣諸島問題と同程度に問題視している公算が高い。

 また、今までのように簡単に北朝鮮のことを擁護することは今後より少なくなっていく公算が高い。

*1:そもそも、中国は高い頻度で外交プロトコルを破ってくという言説も見かけた

*2:あくまで今回調べた範囲で。他の国に向けて使っていてもおかしくはない

*3:「大使館責任者」は大使のことを指している